環境配慮

中古土砂(リサイクル土)の活用|コスト削減と品質確保の両立

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中古土砂(リサイクル土)の活用|コスト削減と品質確保の両立

建設工事で盛土材・埋め戻し材・路体材が必要な場合、新土(山砂・採取土)を購入するのが一般的だ。しかし、建設現場から発生した残土(中古土砂・リサイクル土)を活用することで、購入土のコストを大幅に削減できるケースがある。

本記事では、リサイクル土(中古土砂・再生土)の定義・活用できる工種・品質確認の方法・コスト削減効果の実例を解説する。


目次

  1. リサイクル土とは何か
  2. リサイクル土が活用できる主な用途
  3. リサイクル土の品質確認方法
  4. 新土との費用比較
  5. リサイクル土調達の実務ポイント
  6. 注意すべきリスクと対処法
  7. まとめ

1. リサイクル土とは何か

リサイクル土(中古土砂・再生土)とは、建設工事で掘削・発生した土砂を、処分せずに別の工事の盛土材や埋め戻し材として再利用した土砂のことだ。「中古土」「再生土」「発生土活用」などと呼ばれることもある。

廃棄物の「リサイクル」とは異なり、建設発生土は廃棄物処理法上の廃棄物でないため、建設現場間での土砂の移動は合法的に行える。再利用の促進は国土交通省の建設発生土利用技術マニュアルでも推奨されている。

リサイクル土が普及している背景

新土(購入土)の採取は山林・農地の掘削を伴い、環境への負荷が大きい。また採石場・砂利採取場の減少により、新土の調達コストが上昇傾向にある。一方で、建設工事から発生する土砂は年間3億m³(うち最終処分は約6,000万m³)に上り、有効利用できる余剰土砂が大量に存在する。

リサイクル土の活用は、処分費削減・材料費削減・環境負荷低減の3つを同時に実現できる取り組みだ。


2. リサイクル土が活用できる主な用途

用途 活用できる土の条件 コメント
路体盛土 第1〜3種(コーン指数200kN/m²以上) 道路工事の盛土本体
路床材 第1〜2種(コーン指数400kN/m²以上) 舗装直下の層。品質基準が厳しい
埋め戻し材 第1〜3種 構造物周辺の埋め戻し
農地客土 粘性土含む(農業目的に適した土質) 農地の地力向上目的
造成盛土 第1〜3種 宅地・工業用地の造成
公園・緑地盛土 第1〜3種(有機物少量) 公共施設の緑地整備

路床材は品質基準が最も厳しいため、土質試験成績書の提出が求められることが多い。農地客土は農業利用目的のため、肥料・有機物含量など農業的な土質評価も必要になる場合がある。


3. リサイクル土の品質確認方法

リサイクル土を受け入れる前に、以下の品質確認を必ず行う。

確認項目1: 土質試験成績書の入手

提供者(発生側)から土質試験成績書の提出を求める。最低限確認したい試験項目は以下の通りだ。

  • コーン貫入試験(コーン指数qc)
  • 粒度試験(粒径加積曲線・均等係数)
  • 含水比試験(自然含水比・施工限界との比較)
  • 一軸圧縮試験(必要な場合)

試験成績書がない場合は、受け入れ前に自分でコーン貫入試験(ポータブル型)を行い、コーン指数を確認することを推奨する。

確認項目2: 汚染の確認

特定有害物質(重金属・揮発性有機化合物等)の汚染がないことを確認する。

  • 発生土の前歴(旧工場跡地・ガソリンスタンド跡地等)を確認する
  • 汚染懸念がある場合は土壌汚染調査(フェーズ1〜2)を依頼する
  • 土壌汚染対策法の対象地(要措置区域・形質変更時要届出区域)でないか確認する

汚染土壌を受け入れると受入側が処分責任を負う可能性があるため、汚染確認は厳格に行う。

確認項目3: 目視・現場確認

搬入前に発生現場を確認する(または写真・動画で確認する)ことで、土質・混入物(廃材・岩塊等)の状況を把握できる。


4. 新土との費用比較

リサイクル土の活用によるコスト削減効果を試算する。

条件: 盛土材500m³が必要な造成工事(愛知県内)

新土(山砂)を購入した場合

  • 材料費: 2,500円/m³×500m³=1,250,000円
  • 搬入費(片道20km): 30,000円×62台(8m³換算)=1,860,000円
  • 合計: 約3,110,000円

リサイクル土(近距離発生土)を受け入れた場合

  • 材料費: 300円/m³(受入価格)×500m³=150,000円
  • または0円(発生側が運搬費を負担する場合)
  • 受入側の整地・品質管理費: 50,000〜100,000円
  • 合計: 約150,000〜250,000円

この試算では、新土調達と比較してリサイクル土活用により約280万円のコスト削減が可能だ。土質・距離・条件によって変動するが、一般的に新土の材料費と搬入費を合算したコストの50〜80%削減が期待できる。


5. リサイクル土調達の実務ポイント

工事計画段階での必要土量の把握

盛土材の必要量を設計図書から確定させ、どの工種・どのタイミングで搬入が必要かを工程表に落とし込む。

リサイクル土の調達先を早期に確保する

リサイクル土の供給は「工事の発生タイミング次第」であり、新土と違っていつでも調達できるわけではない。工事着工の1〜2か月前から調達先を探し始めることが重要だ。

ツチオクの購入・受け入れページ(/buy)では、必要な土砂の条件(土質・数量・搬入時期・搬入先)を登録すると、発生土を搬出したい建設会社からの問い合わせが届く。

盛土材・リサイクル土を探す(/buy)対応エリアを確認する(/area)

複数の候補を確保する

1か所の供給元だけに依存すると、工事スケジュールが狂った際に代替がない。最低2〜3か所の候補を確保しておくことで、土質・タイミングのリスクを分散できる。


6. 注意すべきリスクと対処法

リスク1: 搬入直前の受け入れ不可

供給側の工事が延期・変更になり、予定していた土砂が確保できなくなるリスクがある。対処: 複数候補を確保する。

リスク2: 含水比超過による受け入れ不可

雨天後に含水比が上昇し、施工限界を超えた土砂が搬入されるリスク。対処: 搬入前の含水比確認を搬入条件として書面に含める。

リスク3: 汚染土砂の混入

提供側が汚染の認識なしに汚染土砂を搬入するリスク。対処: 発生現場の前歴確認と土質試験成績書の提出を義務付ける。

リスク4: 品質不良による施工不具合

土質基準を満たさない土砂を受け入れた場合、盛土品質が確保できず追加工事が必要になる。対処: 受け入れ前の品質確認を徹底する。


まとめ

リサイクル土(中古土砂・再生土)の活用は、新土調達コストの50〜80%削減が期待できる有効な手法だ。第1〜2種の良質な建設発生土であれば、路体盛土・埋め戻し・造成盛土で活用できる。

活用を成功させるためには、品質確認(土質試験・汚染確認)と調達先の早期確保が重要だ。マッチングプラットフォームを活用することで、工事計画段階から調達候補を探し始めることができる。

リサイクル土・盛土材を探す(/buy)建設発生土の盛土材としての活用条件