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自社建設現場の発生土処理を効率化する10の実務手法

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自社建設現場の発生土処理を効率化する10の実務手法

建設現場の担当者から「発生土の処理に毎回時間がかかる」「搬出先が直前まで決まらず工程が遅れる」という声をよく聞く。発生土処理は現場管理の中でも属人化しやすい業務であり、「前回もこの業者に頼んだから」という判断で費用も工数も割高になっているケースが多い。

本記事では、建設現場での発生土処理を効率化するための10の実務手法を、計画段階・施工中・搬出後の3フェーズに分けて解説する。


目次

  1. 計画段階で取り組む4つの手法
  2. 施工中に実践する3つの手法
  3. 搬出・処分で差がつく3つの手法
  4. 効率化を継続するための管理サイクル
  5. まとめ

1. 計画段階で取り組む4つの手法

手法1: 発生土量を事前に確定させる

工事着工前に設計図書から掘削数量を算出し、発生土の土量換算係数(L値)を考慮した搬出量を確定させる。この作業を省くと「思ったより多く出た」「ダンプが足りない」といった現場混乱が生じる。

  • 自然土の土量換算係数(L)の目安: 砂質土1.1〜1.2、粘性土1.2〜1.3、礫質土1.1〜1.2
  • 設計土量×L値=搬出土量(実際にダンプで運ぶ土量)

発生土量の計算方法の詳細はこちらの記事(/blog/hasseidodo-ryou-keisan)で解説している。

手法2: 土質を事前に調査・分類する

搬入先への受け入れ可否は土質で決まる。工事着工前にボーリングデータや簡易コーン貫入試験で土質を把握し、第1〜4種への分類を確定させる。分類が後回しになると受け入れ拒否で搬出計画が崩れる。

土質調査費(室内試験)は3〜8万円程度。大型工事では必須投資として計上する。

手法3: 搬出スケジュールを工程表に落とし込む

「土が出たら搬出する」という場当たり的な計画ではなく、掘削工程と搬出日程を連動させた搬出スケジュールを工程表に明記する。

  • 搬出開始日・終了日・1日あたりの搬出量目標を設定する
  • 土留め工・躯体工等の工程に合わせた段階的搬出を計画する
  • 天候不良日のバッファ(10〜15%増し)を見込む

手法4: 搬出先候補を工事着工3週間前までに確保する

「工事が始まってから探す」では遅い。発生土の搬出先確保を工事着工の3週間前から始めることで、複数の候補を比較した上で費用・条件の良い先を選べる。

ツチオクの出品ページ(/sell)では、着工前の仮登録にも対応している。土量・土質・搬出予定時期を登録しておくと、受入先から事前に入札が入る場合がある。


2. 施工中に実践する3つの手法

手法5: 土質区分ごとに搬出ルートを分ける

掘削が深くなると土質が変わる現場が多い。上層の砂質土(第1〜2種)と下層の粘性土(第3〜4種)を混合して搬出すると、受け入れ先の土質条件を満たせなくなる。

土質ごとに仮置き場所(ストックエリア)を現場内で区分し、搬出先を土質別に振り分けることで、受け入れ拒否のリスクを回避できる。

手法6: 含水比の上昇を管理する

雨天後の施工では含水比が急上昇し、受け入れ条件を超えることがある。以下の対策を講じる。

  • 仮置き土に遮水シートをかける
  • 含水比が高くなった土はセメント・石灰で改良してから搬出する
  • 雨天が続く時期は搬出先に含水比状況を事前連絡する

手法7: 搬出記録を一元管理する

搬出ダンプの台数・土量・搬入先・日時を記録する搬出管理シートを作成し、日次で更新する。

  • 残搬出量をリアルタイムで把握することで工程管理が容易になる
  • 搬入先への受け入れ証明書と照合し、過不足がないか確認する
  • 搬出実績は竣工後の精算・発注者への報告に使用する

3. 搬出・処分で差がつく3つの手法

手法8: 複数の搬入先を並行活用する

1か所の搬入先だけに依存すると、その施設の空き容量・受け入れ停止・天候トラブルで搬出が滞る。2〜3か所の搬入先を並行確保し、リスクを分散させる。

手法9: ダンプ業者との連絡体制を整える

搬出当日のダンプ台数変更・ルート変更に迅速に対応できるよう、ダンプ業者との連絡方法(LINE・電話)と対応担当者を事前に確認しておく。急な工程変更への対応力が業者選定の重要ポイントになる。

手法10: 処分費の内訳を記録して次回工事に活かす

今回の工事で発生した処分費(受け入れ費+運搬費)を現場・土質・搬入先別に記録し、社内の見積もりデータベースとして蓄積する。次回類似工事での見積もり精度が向上し、業者交渉でも根拠のある価格交渉ができるようになる。


4. 効率化を継続するための管理サイクル

10の手法を散発的に取り組むだけでは、効率化の効果が一時的なものにとどまる。以下のサイクルで継続的に改善を進めることが重要だ。

タイミング 確認・実施事項
工事受注時 土量・土質・工程の概算確認、搬出先探索開始
着工3週間前 搬出先の確定・ダンプ台数の確保
施工中(週次) 搬出進捗の確認・含水比の管理
竣工後 処分費の実績記録・問題点の振り返り

この4段階を現場管理の標準フローとして定着させることで、担当者が変わっても一定水準の効率化が維持できる。


まとめ

建設現場での発生土処理の効率化は、計画段階での土量確定・搬出先早期確保から始まる。施工中は土質区分の維持・含水比管理・搬出記録の一元管理が重要で、搬出・処分段階では複数搬入先の並行確保と実績記録が次回工事の費用削減につながる。

10の手法を一度に導入するのが難しい場合は「着工3週間前の搬出先確保」と「土質別の仮置き区分」の2点から始めるだけでも、受け入れ拒否トラブルと搬出先の直前探しという2大問題を大幅に減らせる。

残土の処分費用の相場を確認する残土の搬出先を早期確保する(/sell)