ダンプトラック1台あたりの発生土処分費|地域別・容量別の目安
ダンプトラック1台あたりの発生土処分費|地域別・容量別の目安
「ダンプ1台あたりの処分費は結局いくらか」という質問は、現場積算担当者から頻繁に受ける。処分費は受入費・運搬費・積み込み費の合計で構成されるが、ダンプの容量・搬入先の距離・地域によって数字が大きく変わるため、「一律でいくら」という答えが出しにくい。
本記事では、4tダンプ・10tダンプ・15tダンプの容量別と地域別に、1台あたりの発生土処分費用の目安を整理する。積算・見積もり確認の参考にしてほしい。
目次
- ダンプ1台の積載量と処分費用の構成
- 容量別・地域別の処分費用目安
- 費用計算の具体例(10tダンプ・名古屋の場合)
- 処分費用を下げる3つの方法
- まとめ
1. ダンプ1台の積載量と処分費用の構成
ダンプの種類と積載量
| 車種 | 最大積載量 | 土砂積載量の目安(m³) | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| 4tダンプ | 4t | 3.0〜3.5m³ | 小規模工事・狭い現場 |
| 10tダンプ | 10t | 7.5〜8.5m³ | 標準的な建設工事 |
| 15tダンプ | 15t | 11〜12m³ | 大規模掘削工事 |
土砂の密度は種類によって異なる(砂質土約1.5〜1.8t/m³、粘性土約1.5〜2.0t/m³)。重量制限より容積が先に達する場合も多いため、実際の積載量は目安値で見ておく。
処分費用の3要素
| 費用項目 | 内容 | 典型的な費用帯 |
|---|---|---|
| 受入費 | 処分場・搬入先への受け入れ料金 | 0〜2,500円/m³ |
| 運搬費 | 現場から処分場までの運搬コスト | 15,000〜55,000円/台(距離次第) |
| 積み込み費 | バックホウによる積み込み作業費 | 工事費に含む場合が多いが別途5,000〜15,000円/台になることも |
2. 容量別・地域別の処分費用目安
以下は「受入費+片道20km圏内の運搬費」を合算した1台あたりの処分費用の目安。2026年2月時点のヒアリングデータに基づく。
10tダンプ1台あたりの処分費(受入費+運搬費、片道20km以内)
| 地域 | 砂質土(第1〜2種) | 粘性土(第3種) | 高含水比土(第4種) |
|---|---|---|---|
| 首都圏(東京・神奈川) | 35,000〜60,000円 | 45,000〜75,000円 | 60,000〜100,000円 |
| 近畿圏(大阪・兵庫) | 30,000〜55,000円 | 40,000〜70,000円 | 55,000〜90,000円 |
| 中部圏(愛知・岐阜・三重) | 25,000〜45,000円 | 35,000〜60,000円 | 45,000〜75,000円 |
| 北海道・東北 | 20,000〜38,000円 | 28,000〜50,000円 | 38,000〜65,000円 |
4tダンプ1台あたりの処分費
4tダンプは積載量が小さいため1台あたりの受入費は安いが、単位土量あたりのコストは10tダンプより割高になる。以下は中部圏(片道15km以内)の目安。
| 土質 | 1台あたりの処分費 | m³換算(3.0m³として) |
|---|---|---|
| 砂質土 | 15,000〜25,000円 | 5,000〜8,300円/m³ |
| 粘性土 | 20,000〜35,000円 | 6,700〜11,700円/m³ |
4tダンプは機動性・狭所対応の面で有利だが、大量搬出の工事では10tダンプに切り替えることでコストを下げられる。
15tダンプ1台あたりの処分費(中部圏・片道20km以内)
| 土質 | 1台あたりの処分費 |
|---|---|
| 砂質土 | 35,000〜55,000円 |
| 粘性土 | 45,000〜70,000円 |
15tダンプは1台あたりの運搬量が多いため、単位土量あたりのコストは最も低くなりやすい。ただし、搬入路の重量制限(橋梁等)や処分場の進入路幅に注意が必要だ。
3. 費用計算の具体例(10tダンプ・名古屋の場合)
以下のケースで処分費用を試算する。
条件
- 工事地: 名古屋市中川区
- 搬出土量: 200m³(砂質土・第2種)
- 処分場: 清須市(片道約18km)
- 使用車両: 10tダンプ(積載量8m³)
計算
- 必要台数: 200m³÷8m³=25台
- 受入費: 300円/m³×200m³=60,000円
- 運搬費: 32,000円/台×25台=800,000円
- 合計: 860,000円(1m³あたり4,300円)
比較として、同じ条件で処分場を名古屋市内(片道8km)にした場合。
- 受入費: 1,200円/m³×200m³=240,000円(受入費は上がる)
- 運搬費: 22,000円/台×25台=550,000円(運搬費は下がる)
- 合計: 790,000円(1m³あたり3,950円)
処分場が遠くても受入費が安い場合と、処分場が近くて受入費が高い場合では、総額が逆転することがある。必ず「受入費+運搬費」のセットで比較することが重要だ。
4. 処分費用を下げる3つの方法
方法1: 受入費0円・有償の搬入先を探す
砂質土(第1〜2種)は盛土材・路体材として需要があり、受入費が0円または有償(発生側が収入を得る)になるケースがある。ツチオクの出品ページ(/sell)から案件を登録すると、こうした受入先からの入札を集めることができる。
方法2: 搬入先を複数比較して近距離優先で選ぶ
1か所の業者に依頼するのではなく、3〜5か所の候補を比較し、距離と受入費の組み合わせで総額が最も安い先を選ぶ。マッチングプラットフォームを活用すると候補の収集工数を削減できる。
方法3: 大量・継続工事を一括発注する
1工事だけでなく複数工事・長期間の取引を前提に発注することで、ダンプ業者への単価交渉ができる。特に年間50台以上の発注見込みがある会社は、専属契約・単価割引交渉が現実的だ。
まとめ
ダンプ1台あたりの発生土処分費は、10tダンプ・中部圏・片道20km以内の砂質土であれば25,000〜45,000円が目安だ。首都圏では同条件で35,000〜60,000円程度と高くなる。
重要なのは「受入費だけ」「運搬費だけ」で比較せず、合計額で判断することだ。受入費が無料でも片道50kmの処分場より、受入費が500円/m³でも片道8kmの処分場のほうが安いケースは珍しくない。
処分費の計算と搬入先の比較を効率化したい場合は、ツチオクの出品ページ(/sell)から案件を登録して複数の受入先から条件を集めることが近道だ。
→ 建設発生土の運搬コスト計算式 → 残土の見積もり依頼チェックリスト